【車の下取りのメリットとデメリット】6割の人が陥っている落とし穴とは?

下取りで失敗する人
下取りで失敗
車買取業界の闇

この記事を読んでいるあなたは今、車の買い替えを控え、次の車の事で頭がいっぱいでしょう。

どんなオプションをつけようか?カーナビはどうしよう、ホイルはどうしよう、あるいはどうすれば値引きが引き出せるか?

でも、ふと気になったのは「今現在乗っている車」の事ですよね?

今現在の車を次の車の販売店に売る事を「車の下取り」といいます。

 

車の下取りには、メリットもありますが、実は恐ろしいデメリットが潜んでいます。

まずは、車の下取りの数少ないメリットから紹介しておきましょう。

 

下取りの数少ないのメリットとは?

下取りのメリット①「面倒くさくない」

 処分する予定の車をディーラーに乗って行って、次の車(新車または中古車)に乗り換えるわけですから、これほどスムーズな乗り換えはありません。

 

 色々なパターンはありますが、例を挙げると、下取りでなければこのような乗り換えの流れになりますよね?

  1. 車を買取店に持っていく
  2. 電車・タクシー・バスなどで、家に帰る
  3. 電車・タクシー・バスなどで、家からディーラーに行く
  4. ディーラで新しい車を受け取ってそれに乗って帰る

さらには、①で車買取店に車を持っていく場合、見積もりだけ取ろうと思って入ったお店で「今日車を置いて帰らないと、この値段にならないよ」と言われる事が多々あります。

そうすると、

②から③の間は、一定期間、車がつかえない状況になる可能性もありますよね。

 

 いかに、乗り換えがスムーズである事が大切か、これが下取りの驚異的な成約率につながっているのです。

 

下取りのメリット② 条件を満たせば、稀に買取よりも高くなることがある

実は、ある一定の条件を満たした場合、車の下取りは、ごく稀に他のどんな手段で売却するよりも、高く売却できる可能性があります。

 具体的には次のような条件を満たす場合です。

  • 車に修復歴が無く、傷凹みが少なく、年式が新しく、走行距離も短い
  • ディーラーの決算期が近い
  • 営業マンのノルマの締め切り(月末等)

このような条件を満たす場合、他のどんな方法よりも驚くほど下取り金額が高くなる場合があります。

ただし、上の条件を満たしていても、何も考えずに下取りに出すと、決して高くは売れません。

これに関しては、別記事

車の下取りで最高額を狙う場合は「ジャパネットたかた方式」を取るのだ!

にまとめていますので、こちらで確認してみてください。

 

 これらの数少ないメリットのおかげか、実に車を乗り換える人の約6割が、現在の車を下取りで売却すると言われています。

 

恐ろしい実態。ディーラーの車下取りの最悪のデメリットとは?

ではこれら6割の人は、適正な価格で車を売却できているのでしょうか?

残念ながら、多くの場合答えはノーです。

損の額は人それぞれでしょう。

数万円という場合もあります。しかし、場合によっては30万円以上という大損をしている事も珍しくありません。

 

なぜ、それほどの大損をするリスクがあるのにも関わらず、やはり多くの人がなんの疑問も持たずに、下取りを選らんでしまうのでしょうか?

 実は、この少ないのメリット以外にもその原因はあります。

 

そこには、あなたも含め誰しもが陥っている重大な勘違いが2つあるのです。

 

一つ目は

ディーラーの下取りが、中古車の市場価格に基いた査定基準である

という勘違いです。

 

結論から言ってしまえば、

ディーラーの下取りの基準は、

「中古車の市場価格とは無関係の独自の計算方式」が

使われています。

そして、時にこの独自の計算方式が、市場価格に対し、何十万円という差額を持った査定金額をはじき出します。

 

 二つ目の勘違いは

日本を代表する企業である、あの新車ディーラーが客を騙すようなことをしない

という勘違いです。

 しかし、”騙す”という表現は正確ではありません。

結果的にお客さんが何十万円損をしたとしても、ディーラーは客の足元を見たりしているわけではないです。

 

 なぜなら、ディーラー営業マンは決められたルールに従って、それを忠実に淡々とこなしているだけだからです。

そもそも、査定を行っているディーラーの営業マンは、「中古車の市場価格」見る事ができません。

 もちろんそこには、「ディーラーが営業マンに市場価格を見せてはいけない理由」もあります。

 

まさに、それこそが、

多くの人が知らない下取りの最悪のデメリットなのです。

 

それでは、その下取りのデメリットについて、詳細に書いていきたいと思います。 

 

下取りのデメリットの最大の原因「ディーラー独自の下取り価格の計算方式」とは?

ディーラーごとの戦略により、多少の違いはありますが。最も多くのディーラーが採用している査定基準について書いていきます。

 ディーラーは、下取りの査定をする際、2つの査定基準を使い分けています。

 

 中古車価格ガイドブック(イエローブック)まず一つ目が、イエローブックという、JAAI(日本自動車査定協会)が発行する、中古車の卸売り価格を予想したガイドブックです。

こちらは国内の中古車の小売り価格を基に、査定協会が独自に卸売りの基準となる相場を推測し、そのデータを一覧にしたガイドブックです。ディーラーではこの本を比較的年式の新しい車(使用年数3~4年以内の車)を査定する際に使います。

 

 イエローブックに記載されている卸売り価格の予想値は中古車の小売り価格より算出している事から、一見すると市場価格に基いた相場と言えそうです。(※実際にはこのイエローブックの値ですら、本来の市場価格とは多きなズレは生じています。その理由は後程詳しく説明します。)

 なにより、査定協会と呼ばれる第三者の定めた基準であることから、ある程度公平で信頼できる基準と言えるでしょう。

 

 しかし、ディーラーはある一定程度年数(ほとんどのディーラーが5年、ごく一部は3年)が経った車に対してはイエローブックを使わなくなります。そのため、イエローブックの存在自体も堂々とは公言していません。

 

 5年目以降の車に対しては、ディーラーは独自の計算方法を適用するようになります。

 その2つ目の計算方法が下の計算式となります。

下取りの基準価格= 新車時の価格 - 新車時価格×使用年数×1/10

・走行距離の基準は使用年数一年で、約一万キロ走行を基準としています。

・ここから、走行距離、車の傷、へこみ、修復歴等、装備の加減点をして、査定価格を算出します。

 (※この計算方式では1/10 という計算式ですが、一部ディーラーでは、過去に試験的に1/7という基準を使っていたディーラーもあります。)

 

 一見わかりにくそうな計算式ですが、非常に単純です。要は

一年経過するごとに新車時の1/10ずつ価値が減っていく

 という計算方式になっています。

 

この式に基いて計算すると、どんな車でも、

 5年目で、新車時の価格の半分になり、

 10年たてば、価格が0円になります。

 

 実は、イエローブックに乗せられている卸売り価格事体も5年目までの車に関しては、ほぼこの計算式どおりに価値が下がっています。

本来であれば、下取りの際イエローブックの数値をお客さんに見せながら、そこから傷や凹み、修復歴等の減点をしていけば、お客さんにとって、疑う余地もない、下取り価格が提示できそうです。

 

ではなぜ、なぜ、5年目以降の車にあえて、このような式に無理に当てはめる必要があるのでしょうか? 

  それは”車の実際の市場価値は年数が経つにつれ、価格は落ちていくが、その落ち方が緩やかになっていくから”なのです。

中古車を買う側からすれば、

 2年落ちの車と3年落ちの車で値段が違う事は納得がいきます。

 8年落ちの車と9年落ちの車の値段が大きく違えば、違和感を感じるのではないでしょうか?

 

しかし、ディーラーにとっては、このような緩やかな落ち方をされては、とても困ることがあるのです。

 そのため、値段が落ちにくくなる5年目以降の車を、無理にでも計算式に当てはめる必要が生じるのです。

 

 ディーラーにとって、”とても困ること” とは何でしょう?

実は、これが、下取りの価格が本来の市場価格より大幅に安くなってしまう最大の原因となっているのです。

 

ディーラーが市場価格に合わせた下取りができない理由とは?

そもそも、ディーラーの本来の仕事はなんでしょうか?

そうですね、新車を販売することです。

 下取りや、整備は彼らの最も重要な仕事ではありません。

下取りや、整備も本来しなくてもいいことなのですが、新車を販売するために必要に迫られて始めたサービスといえるでしょう。

 

 彼らにとって、それほど重要でない下取りというサービスは、”損さえしなければいい” サービスのはずですが、

何も考えずに市場価格に基いた価格をつけてしまうと、新車の販売に大きな悪影響を及ぼしかねないのです。

 

ここからは、あなたもディーラーの立場になって考えてみてください。

 

 世の中の車を乗る人のすべてが新車を買うわけではありません。

新車を買う人は、限られた人達ですよね。

そんな限りある対象を相手に、「どのような努力をすれば、新車の売り上げを最大化することができるのか?」

 

ディーラーにとって彼ら自身の売り上げを最大にするために最も努力すべき事。その答えは

「限られた新車ユーザーに出来るだけ早いスパンで乗り換えてもらう努力」

これに尽きると言えます。

 

 さて、お客様にできるだけ早く車を買い替えさせる。

と言っても、車は高級品です。

2年、3年でころころ買い替えてくれる人は多くありません。

そのような、あまりにも早いスパンでの乗り換えを迫ると、信用を失いかねません。

 

実は、ディーラーには、彼らの理想とする乗り換えスパンがあるのです。

それが、

5年

というスパンなのです。

 

 先ほども、出てきた”5年”という数字。

なぜ5年?なのでしょうか?

 

ここには、顧客心理が大きく関係しているのです。

 

人により個人差はもちろんありますが、

新しい車に乗って、一定期間が経つと、誰しもいずれ「飽き」がきます。

 

半年で飽きる人もいれば、7~8年乗って飽きてくる人もいますが、多くの人が体験する”飽き”のピークが来るのが大体5年ぐらいではないでしょうか?

 

逆に、10年間乗り続けると、”飽き”を超えて”愛着”が湧いてきます。

まるで、ペットのような感覚になり、手放す事に抵抗を覚えるようになります。

 

だから、ディーラーは、5年目という節目のチャンスを絶対に逃したくないのです。

 

このタイミングで乗り換えさせることが、ディーラーの使命となってくるわけです。

 

5年目の節目にディーラーの営業マンが繰り出す必殺技

ディーラーにとっては大変都合のよい事に、ユーザーが車に飽きてくる5年目に2度目の車検の時期がきます。

そのころのお客さんには必ず次のような葛藤がうまれます。

 

「この車にもだんだん飽きてきたし、車検を受けるのもちょっと気が思いな~」

「いっそのことこの車を売って、新車に乗り換えるか?」

「いや、でもたった5年で乗り換えるなんて?もったいなくないか?」

  ディーラーにとっては、この絶交のチャンスに、どうしても”あと一押し” お客様の背中を押す材料が欲しいのです。

 

ここで、ある道具を用いて、必殺技を使います。その道具こそが冒頭の下取りの計算式なのです。

  新車時の価格が200万円の車に乗っていたとします。

そして、5年目の車検を迎えたとき、ディーラーを訪れたこのお客さんは営業マンに尋ねます。

 客「もし、今この車を下取りしてもらったら、いくらぐらいになるの?」

 

ここで、ディーラーが必殺の口説き文句を繰り出します。

 

営業「新車時200万円で、大きな傷や修復歴もないですし、走行距離も標準なので、今なら100万円で下取りできますよ」

 (多くの場合、5年も乗るとユーザーからすれば、飽き始めているその車に対して100万円の価値は感じていません。)

  客「えっ、そうなんだ、結構いい値段つくんだね!?」 

 

営業「そうですね、まだ5年なんで、中古車としての価値が残っていますからね。

   でも、今後乗り続ければ、たとえ大きな事故等なくても一年毎にに約20万円ずつは価値が目減りしていきますよ。」

 

 客「えっ!、そんなに!?」 

 新車で買って5年目ぐらいまでは、車に十分価値を感じているので、20万円ずつ価値が目減りしていても、さほど気にはなりません。

しかし、すでに飽き始めている5年目以降の車が毎年20万円ずつ価値を減らしていくのとなると、勿体ないですよね。

 

ここで、信頼している営業マンに

「同じように価値が下がるなら、新車に乗り換えた方がお得ですよ!!」

と言われたら、お客様の気持ちは一気に次の新車へと動きます。

 

お客様にとってもディーラーにとっても重要な節目のこの5年目において、

これほど、合理的で、納得の行く説明は他にないでしょう。

 

 しかし、現実の市場価格は、長く乗るに従い、値段の下がり方が緩やかになっていきます。

そんな現実の市場価格に下取りの価格を合せてしまっては、

「長く乗った方がお得ですよ~」

とお客さんに宣伝しているようなものですよね。

 

 (※過去に一部のディーラーが一年ごとに1/7という、より早い目減り基準を使用していましたが、あまりに早い目減り水準が逆に新車販売台数に悪影響を及ぼしたようで、現在はほとんどこの基準は使われておりません)

 

 これはメーカー全体の新車販売戦略の一環であるため、各ディーラーが好き勝手に下取り価格を決められては困るわけです。

そのため、各ディーラーや営業マン個人の主観などで、下取り価格がバラバラにならないよう、統一した基準を決めて全体を管理する必要があるのです。

  しかしながら、中古車の価値は、需要と供給のバランスで成り立つものなので、こういった人工的な価値基準を当てはめようとすること自体に無理があります。

そうして時として、この計算が中古車の市場価格とは時にかけ離れた数字を叩き出してしまう事があるのです。

 

そもそも、中古車の市場価格とはどんなものなのでしょうか?

実は中古車の市場においては、中古車を売る業者にとっても、買う業者にとっても、絶対の基準となる市場価格というものが存在します。

ちなみにそれはイエローブックではありません。その理由もこの後説明します。

 

 この絶対的な基準となる市場価格は、存在自体一般にあまり知られていません。なぜなら、これを一般の人に知られると、中古車を売る業者も買う業者にととっても、自分達の利益をさらけ出すことになるからです。それは結果として、中古車業界全体の首を絞める事になります。

 ですから、最近まではそのことに触れること自体が、業界全体のタブーとなっていました。

 

 しかし、この価格基準の存在が中古車を適正な価格で売却することへの最大の鍵となります。

そんな業界全体のタブーともいえる、この市場価格について、説明していきたいと思います。

 

中古車の市場に存在する”絶対的な価格基準”とは?

市場価格について説明するには、まず中古車市場の仕組みを説明する必要があります。

業者オークションについては、中古車の買取や下取りの仕組みを理解する上で、必ず必要になるものですので、詳細は

車買取の絶対的な相場を決定する場=業者オークションとは?」をご覧ください。

 

 ここでは簡潔に説明しておきます。

業者オークションとは、一般の人が立ち入れない、業者のみが参加する、言わば中古車の卸売り市場なのです。

 

 買取されたり、下取りされた中古車は、直接店舗において展示車としてそのまま販売されるケースもありますが、実はそのほとんど(9割)は、すぐに業者オークションに転売されます。

 

市場の9割が業者オークションを経由することから、

業者オークションでの相場=中古車の市場価格

となり、これが中古車市場における”絶対的な価値基準”となっているのです。

 

売る業者も、買う業者も中古車の価格はここを基準に値段を決めるのです。

 

業者オークションは全国に100カ所以上あり、その会場のほとんどがネットワークでつながっています。

オークションの会員は、それぞれの会場でどの車がいくらで落札されているか、

インターネットで簡単に確認することができます。

 

つまり車を売る業者も、車を買う業者も、中古車の状態を見れば、過去のオークションのデータから、その車にいくらぐらいの値段が付くかは

ほぼピンポイントで予想することができます。

 

 さて、冒頭にイエローブックという本がある事を説明しました。

イエローブックは、日本国内の中古車の小売り価格に基いて、市場の卸売り価格を予想したものと説明しましたね。

  ここまで読んだ内容だけでは、

このオークションの取引相場と冒頭に説明したイエローブックの卸売り相場はそれ程、大差がないように感じます。

 

 しかし、現実として、イエローブックの価格ですら、時に本来の市場価格とは明らかな差が生まれることがあります。

特に、ある程度年式の古い車になると、その違いは著しくなります。

 

 なぜなら、イエローブックはあるものの存在を無視している値だからです。

 

それが、中古車の輸出業者の存在です。

 

 あまりその存在は一般に知られていませんが、毎年100万台近くの中古車が海外へ輸出されています。

2014年度には1,283,305台の中古車が輸出されています。(参考URL:http://planetcars.jp/index.php/ja/2014)

これに対し、同じく2014年度の国内の中古車販売台数は3,751,533台となっています。(参考URL:http://www.jada.or.jp/contents/data/used.html#)

 

 つまり、国内全体の中古車のうち、約1/4が、海外に輸出されている計算となります。

中古車の中でも、価格の安い比較的年式の古い車が輸出される傾向が強いため、5年以上経過した車の市場価格は、輸出相場に相当影響を受けています。

 つまり、中古車の流通の図を細かく見るとこうなっているのです。

中古車流通の大まかな流れ

図のように、イエローブックが対象としている範囲は国内の中古車の流通のみであることから、輸出相場が無視されています。

 そしてその結果、古い車や輸出において人気のある車に関しては、公平であるはずのイエローブックの価格ですら、本来の市場価格とは著しく安い金額となってしまう事があるのです。

 

下取りが市場価格と著しくかけ離れてしまう理由のまとめ

 これまでの話をまとめます。

・ディーラーは下取りの際、比較的新しい車にはイエローブックを使う。

             ↓

・しかし、使用年数5年以上の車であれば、イエローブックよりも安い独自の計算方式で査定する。 

 なぜなら、値段が落ちてくれないと、新車販売に大きく影響を及ぼすから

             ↓

・しかし、そのイエローブックですら、本来の市場価格より安い基準となっている。

 なぜなら、イエローブックは輸出業者の存在を無視しているから

             ↓

・結果的に、下取りは上記の2重の理由で本来の市場価格とは著しくずれた安い基準となってしまう。

 

ディーラーは客を欺いているのか?

ここで、一つの疑問が生じます。

ディーラーの営業マンは業者のオークションの相場を知らないのか?

という疑問です。

 

ディーラーも下取りした車を業者のオークションに出品するわけですから、「知らない」 とは言えないでしょう。

しかし、残念ながら、業者のオークションに出品したり、その相場を知っているのはディーラーの中でも支店長クラスの社員に限られています。

下取りの査定を担当する営業マンは、業者のオークション相場を見せてもらっていません。

 

なぜならもし、ディーラーの営業マンが、市場価格を知っていると、

 「こんな下取りの査定額はとても、お客さんに出せない」

という判断を独自にしかねません。

 

 だからこそ、あえて市場価格を営業マンに見せずに、絶対に損しない独自の計算方式を徹底することで、全体の下取り価格を管理しているのです。

 

 だから、いくら市場価格に比べ、安い下取り額を出しても、ディーラーの営業マンは平然としています。

なぜなら、彼らには、下取りした車の売り値である、市場価格がわかっていないのですし、お客さんを騙すつもりは一切ないからです。

 

 ましてや、営業マン達は、下取りをする事に関しては、全くの無欲です。下取りをしたからと言って、彼らの営業成績には全く反映されません。

そんな無欲な彼らを見れば、お客さんも価格に対して、なんの疑いも持たないでしょう。

 

 このあたりの事情をよく知っている親切な営業マンは、時々こっそりと教えてくれます。

「下取りよりも、別のところで売った方がいいですよ」と

 

 これを聞いてもお客さんはピンときません。

「だったら、お前がもっと高く査定しろよ」

と言いたくなりそうですが、そうできない事情はすでに説明済みですね。

 

 さらに、ディーラーにも言い分があります。

ディーラーにとっては、中古車がそもそも高すぎるのです。

 「我々は適正な価格で下取りしているのに、買う方が勝手に競い合って高く買ってしまう」

 

 だれも悪くはないのですが、

結果的にお客さんは下取りで大損をしてしまいます。

 

 ”それでも人は下取りを選ぶ” その驚異的な成約率の謎?

~買い手にとっても、売り手にとっても下取りとは”不要品処分”~という真実

新車ディーラーの本来の仕事が”新車を販売すること”

であることは、すでに確認済みです。

 

 

彼らは、中古車が欲しいわけでは決してありません。

引き取った中古車を展示車として置いておくことはできません。

さっさとオークションに流して、処分しないといけません。

 

 

「新車に乗り換えるには、まず今の車を処分しないと・・・」と

お客さんが困っていては新車を買ってくれないので、

仕方なしに下取りをしています。

 

ただ、ディーラーは引き取った車を中古車として、

展示して売るわけではありません。

 

だから、ディーラーは嫌でも下取りをしないといけないんです。

 

 

新車を売るために必要に迫られてやっている事なのです。

 

一方、下取り車の売り手である、ユーザーはどうでしょうか?

車を乗り換えると言う事は、つまり、

「現在乗っている車がなんらかの理由で不要になった」

と言う事に他なりません。

 

車を乗り換えるユーザーの最大の関心事は、

「新しく手に入れる”次の車”」

になります。

 

そもそも元々乗っていた車はすでに”不要”になっているわけですから、

その車に

「どれほどの価値が残っているか」

については、あまり関心を持っていません。

 

「要らないものを処分するユーザー」

と「要らないものを引き取るディーラー」

が出会えば、車の下取りにおいては、

仮にそれが本来の価値よりも、「大幅に安い」

金額であっても、驚異的な成約率で取引が完了します。

以上で記事は終わりです。