なぜハイエースは廃車でも高く売れるのか?

2015-05-20 12.30.50

この写真のハイエース。年式は平成18年(9年落ち)走行距離はなんと35万キロで、見てのとおりの事故車現状車です。実際に弊社が先日買取をした車です。自走は可能でしたが、フロントガラスは割れ、ダッシュボードまで歪んでいた正真正銘の事故車です。

 さて、あなたがもしこの車のオーナーなら、いくらぐらいで売れると思いますか

  ちなみにもし、これがハイエースではなく、別のバンなら・・・・まず、値段はつかないでしょう。引き取り料を請求される可能性の方が高いです。

https---www.pakutaso.com-assets_c-2015-04-PAK75_gyoe-20141221140222-thumb-1000xauto-12511 正解は25万円です。

嘘だろう? と思われるかもしれませんが。正真正銘の値段です。

 

「はっ??こんなん一体だれが買うの?」って思いません?

さ~これこそが本日のテーマです。ハイエースの事故車、過走行、超低年式のハイエースオーナーにも是非読んでほしい記事です。

 

廃車されたハイエースの行方

 そもそも廃車ってどういう意味でしょうか?僕はもともと廃車=スクラップ(鉄くず)っていう意味だと思っていました。

 実は廃車の本来の意味は ”登録を抹消した車” っていう意味だということをこの仕事を始めて知りました。

事故車はもちろん、10年以上または10万キロ以上走った車のほとんどは、

もう日本国内の中古車としては売れなくなってしまいます。だから、こういう車はほとんど廃車となってしまうんです。

 でも、廃車となった車のすべてが鉄として処分されているかというと違うんです。

 

廃車された車の7割方の車は、実はそのままの形で今もどこかで走り続けています。

 そうなんです。ほとんどの廃車は海外にそのまま輸出されているんですね。

Toyota_Bateau

そんな輸出される車の中でも、ハイエースの海外での人気は異常です。仮に今回の車のように30万キロ走った車でも、そこからさらに50万キロ、100万キロあたり前のように走ります。

 ハイエースが壊れにくい頑丈な車であることは、オーナーであるあなたが一番良く分かっていると思います。日本のように、車検制度が厳しく、古い車に対する税金が高く、新車が安い国においては、わざわざ古くなった車に我慢して乗り続ける必要はなく、新しい車にどんどん乗り替えるのが当たり前です。

 でも、海外の人たちは、エンジンか、トランスミッションが完全にダメになるまでは乗り続けます。

なぜハイエースは海外で異常な人気を誇り続けているのか?

 Traffic-jam-Kampala-Uganda海外でのハイエース信仰は異常です。左の写真はウガンダの首都カンパラのタクシー乗り場の写真です。

 見渡す限りに見える白い車。

これすべてハイエースバンなのです。ちょっとみてるだけで車酔いしそう・・・おえっ

 「ハイエース アフリカ」っていうキーワードで画像検索したら、もっとすごいの出てきますよ。

この中に、キャラバンとかボンゴとかは一台もありません。日本人の我々からすると異常な光景です。キャラバンとかボンゴは同じ年式・走行距離なら、ハイエースに比べ彼らにとっては格安です。

 それでもなんでここまで、ハイエースにこだわるのでしょうか?

 

50万キロ走る車と100万キロ走る車、あなたならどっちを選ぶ?

日本人のあなたなら、「どっちでもいいけど、安い方」とか「かっこいい方」となるでしょう。

 なぜなら、トラックでもない限り、50万キロも日本国内で走る乗用車はまずありませんもんね。

 

しかし、海外の人の感覚は全く違います。

 彼らの感覚では、最も大切なことは、「どれだけ長く乗り続けられるか」なんで、単純に考えて、耐久性が2倍なら、価値も2倍ということになります。

海外ではキャラバンでなくて絶対的にハイエース

 日本ではハイエースの競合車といえばキャラバンです。ハイエースを買うとき迷ったりしませんでしたか?

でも、海外では絶対的にハイエースが人気です。ハイエースの方が値段も圧倒的に高いのですが、それでもハイエースしか選ばれません。

 なぜなら、乗りつぶすまで、海外の人たちは自分達で日々耐久テストをしているからなのです。

乗りつぶした結果。キャラバンは50万キロでつぶれ、ハイエースは100万キロまで長持ちした。という経験を身を持って体験しているわけなんです。 

 だから、仮に同じようなコンディションのキャラバンとハイエースが、30万円と50万円で売っていたとしても、間違いなく、彼らは50万円のハイエースを選ぶんですね。

事故現状のハイエースでも高く売れる理由

 では、今回のように、事故をしたハイエースでも高く売れる理由は何なのでしょうか?

やはり、その理由も海外の需要が原因なのです。

ハイエースはマグロ??

 いくらハイエースといえども、10万キロを超えると少なからず故障はしてきます。ましてや、海外の人々のように悪路を何十万キロも走っていたら、あちらこちらがしょっちゅう故障することになります。

 しかしながら、海外では自国でパーツを生産していませんので、これもまた、日本から中古のパーツを輸入するしかありません。

 日本でもハイエースは人気車なので、走るハイエースはその供給量は十分あります。しかし、スクラップにして解体する人は少なく、結果的に海外ではパーツが深刻な供給不足に陥っています。

 そのため、例えどんな酷い事故車であっても、車自体は何万ものパーツからできているわけですから、使えるパーツはいくらでもあります。その結果、事故車であっても、異常なほど高い金額取引されるてしまうのはごく当然の事なのです。

 「マグロは捨てるところがない」と言われますが、ハイエースも同じように頭から尻尾まで捨てるところがない車なんですね。

廃車のハイエースの最低買取価格表

これは(弊社における)自走可能なハイエースの最低買取価格表です。  

  自走可能な場合 自走不可の場合
200系ハイエースバン 26万円 18万円
100系ハイエースバン 12万円 6万円
200系ハイエースワゴン 26万円 18万円
100系ハイエースワゴン 5万円 2万円

※買取は全国可能ですが、北海道・沖縄・離島については、陸送費用の関係でこの基準を下回る場合もあります。

ここの基準はあくまで最低基準なので、グレード・型式・走行距離により自己現状車であっても、もう少し値段が高くなることもあります。

 また、自走不可車両については、タイヤが回る状態であるか否かでも少し値段が変わります。弊社の他の車の買取事例(買取価格)についても公開しておりますので、輸出業者のハイエース買取相場も是非参考にしてください。

上記の表はあくまで輸出業者である弊社の買取基準となっていますので、一般のディーラーや買取店ではこのような金額はなかなかつきません。一般の相場についてはハイエースの一般下取り・買取相場の記事を御覧ください。

また最近ではよく、ガソリンスタンドなどで、「廃車1万円で買取ます」という看板を見かけるようになりましたが、

間違えても、ハイエースをそういうところで売ってしまわぬよう参考にしていただければと思います。

以上で「なぜハイエースは廃車でも高く売れるのか」の記事は終了です。